~日経ビジネス2019.9.2~
そもそも、人が食事中に感じる嗅覚には2種類のルートがある。鼻から直接嗅ぐ香りと、口に入れて飲み込むときに喉から鼻に抜ける香りの2つ。これまでも直接食品の香りを分析する取り組みはされていたが、実は後者の影響が大きいと分かってきた。食品が噛み砕かれて唾液と混ざり、口の中で揮発して喉から鼻に抜けていく空気こそが「おいしさ」に直結しているからだ。テイラー教授が研究したミント味のガムを例にとろう。ガムのミント味は通常5分程度しかもたず、より長く楽しむためにはどうすればいいか、メーカー各社は頭を悩ませていた。ミントを口に含んだときのスーッとした感覚はメンソールによるため、メンソールを多く含ませればいいとも思えるが、実際にメンソールを増量しても持続時間はほとんど変化しなかった。そこで、テイラー教授がエムエスノーズを用いて鼻腔中の空気の変化を測定したところ、「味を感じなくなるタイミング」はメンソールが切れたときではなく、糖分が切れて甘味がなくなったときだと判明。ミント味を感じるにはメンソールと甘味の2つが必要だったのだ。実際にメンソールの量を変えずに甘味成分を増やしたところ、持続時間は30分程度まで大幅に延びた。ニチレイは味をそのままに脂肪分を減らしたカレーの開発を進める。カレーの「おいしさ」は脂肪分とスパイスが複雑に絡み合うため、ただ脂肪分を減らすとコクがなくなり、味も変化してしまう。ニチレイはクミンなどのスパイス量を調整することで、「おいしさ」はそのままに、10%あった脂肪分を2.5%まで減量することに成功した。カレーをなぜ美味しいと感じるのか、そのポイントを押さえたからこそできた事例と言えるだろう。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/090200648/

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